一向に収束の兆しが見えないCovid-19、新型コロナ。毎日のトップニュースが感染者数と死者数、呼応して出される州知事の緊急事態宣言ですから、この国はどうなっていくんだろう、世界はどうなるんだろうと、すがりどころのない不安に駆られる毎日ですよね。とにかくまずは、皆様が無事に在宅されていることをお祈りすると同時に、感染の最前線で活動されている医療従事者の方々に感謝いたします。
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アメリカ国務省が3月19日付で、米国民全員に「海外渡航中止」の勧告を出しました。この時点で海外旅行中のアメリカ人は即時帰国か、さもなければ、期限未定の帰国禁止。こんなこと聞いたこともない!世界各地でレベルは違えど、感染拡大の防止策が取られ、各国でワクチンの開発が猛スピードで進められています。とはいえ、ワクチンの製造には少なくとも数カ月はかかるし、ましてや新薬ともなればさらに時間がかかるので、速攻効果は期待できません。では、この恐ろしいウィルスを前に私たち人間は為す術もないのかというと、そんなことはないのです。私たち人間の体には、「免疫」と呼ばれる神業のごとく優れた自己防御のメカニズムが備わっていて、しっかり機能すればCOVID-19でさえ撃墜することができます。連日のニュースを見ていると、まるで明日にでも人類が感染の波に呑み込まれるかと焦りますが、統計的には感染者のほとんどが軽度で回復しています。そして、その何倍もの数の「接触しても感染しなかった人」がいるのです。
なぜ、COVID-19は、怖いの?
目には見えませんが、私たちは日頃からウィルスを含む様々な微生物と小競り合いを起こしながら共存しています。私たちの皮膚、喉や鼻、目の粘膜、胃腸壁には、様々な種類の白血球が常駐して外敵の侵入を防いでいます。防ぎきれずに感染を許してしまった場合でも、ほとんどの場合は大事に至ることはありません。では、COVID-19は何が特別なのでしょう?このウイルスが新種で感染力が強く、さらに毒性が強いからです。新種だと私たち人間に免疫ができていないため、たやすく感染が広がります。また、新種だからこそ、予防接種もない。感染力が強いうえに毒性が強いため、感染すると重症化する確率が高い。昨年12月ごろ、中国湖北省武漢市から発生したとされているCOVID-19の感染源は、野生のコウモリだと言われています。2002年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)も、中近東で発生したMERS(中東呼吸器症候群)も、アフリカ諸国で発生したエボラ出血熱のエボラウィルスも、感染源は野生のコウモリでした。カリフォルニア大学の研究チームは、野生のコウモリにはウィルスに対する高い耐性があり、それゆえにコウモリが毒性の強いウィルスの温床になっているのではと指摘しています。
なぜ、華南水産市場から発生したの?
野生のコウモリに接触することが稀な人間へのCOVID-19の感染は、仲介の野生動物が関与しています。その感染経路として疑われているのが、武漢市の華南水産市場。実は、この市場はエキゾチックな野生動物の売買でも有名で、その不衛生さも問題視されていたようです。もう一つ、感染経路として疑われているのが、華南水産市場からわずか280メートルの距離にある武漢疾病対策予防管理センター。約600匹のコウモリを捕まえて実験が行われていたそうで、このセンターで出されたゴミの不備がウィルスの温床になったのではとも言われていますが、確実なところは、まだ闇の中のようです。
人から人への感染は、せきやくしゃみのしぶきから。
私たちは、いつの間にか自然から隔離され、衛生環境の整った温室育ちになってしまいました。荒々しい自然に生き抜く抵抗力の強い野生動物たちは、私たちにとって未知の毒性を持っているので、安易に近づかない、触れない、不衛生な場所にもいかない、不衛生な食べ物も口にしないのが賢明です。自然界を甘く見てはいけません。守られた人間社会を一歩出れば、私達も地球上に生息する動物の一種に過ぎず、食うか食われるかの無情な生存競争に身を置くことになります。
COVID-19は、せきやくしゃみのしぶきを介して人から人へ感染します。鼻やのど、目の粘膜から侵入し、気管支に入り込み、自己免疫が弱いとさらに肺へと侵入し、肺炎を起こし、肺機能が低下して呼吸ができなくなって死に至ります。では、どうすればよいのか。自分の免疫を強めて、鼻と喉の粘膜でおっぱらってしまえばよいのです。
特効薬も予防接種もない今こそ、頼みの綱は自分の免疫です。「自己免疫を促進する生活12か条」をまとめました。COVID-19に接触しても感染しない強い身体を作りましょう。
自己免疫を促進する生活12か条
1)可能な限り、人混みには行かない。特に飛行機やバス、船など、長時間の密室は避けましょう。ウイルスは粘膜から侵入してきます。マスク、メガネ、サングラスなどで粘膜をカバーしましょう。マスクが手に入らない場合は、コットンの手作りマスクでもないよりはマシです。
2)外出後の手洗い、うがいを徹底しましょう。ただし、アルコールなどでの過度の洗いすぎで皮膚の保護膜を壊すと逆効果になります。手で目を触ることも避けましょう。
3)規則正しい生活をして、十分な睡眠を取りましょう。睡眠中に免疫が活発になり、逆に睡眠不足は免疫を低下させます。
4)体を冷やさないように。体温が下がると免疫が下がります。風邪をひいたかなと思ったら、生姜湯で体を温めましょう。生レモン汁、生しょうが、生ハチミツのお湯割りを飲んで、毛布にくるまって体温を上げることで免疫を活発にすることができます。
5)水分を十分に補給しましょう。免疫が感染と戦っている間に脱水症状になります。補給を忘れずに。冷たい水よりも、体を冷やさない白湯がおすすめです。
6)お酒、たばこ、甘いものは、免疫を低下させます。
7)良質のタンパク質と緑黄色野菜や果物をたくさん食べましょう。特にビタミンC、βカロチン、亜鉛が、ウィルスへの免疫力を高めます
8)適度な運動。体を動かして血行を促し、体のお巡りさんである白血球を身体中に巡回させましょう。
9)毎日、きれいなウンチをしましょう。キレの良いバナナ形のウンチが目標です。それには、食事をよく噛むこと(アメリカでは31回噛みましょうと言います)、納豆やヌカ味噌など発酵食品を食べて腸の善玉菌を育てること。Probiotics を服用するのも良いでしょう。
10)深呼吸をしましょう。吸い込んで身体中の細胞に酸素を送り、吐き出してネガティブな感情を外に追いやりましょう。
11)やっと太陽が出てきました。陽に当たりましょう。新型コロナは、紫外線に弱いという研究結果があるのですよ!太陽の光が皮膚に当たるとビタミンDが生成されて、抗ウイルス作用を発揮します。
12)笑いましょう。体内のナチュラルキラー細胞が活発になり、免疫が上がります。誰もが先行きに不安を感じていることでしょう。でも心配やストレスは免疫を下げてしまいます。この際、「生きてさえいればいいじゃないか」くらいに達観して、できることをひとつひとつこなしていきましょう。
Dr 千賀子・ハーパー
自然医学(ナチュロパシー)を専門とするオレゴン州認定のファミリードクター。副作用をともなう製薬を極力さけ、身体にやさしい自然療法で心身ともに真の健康をめざす統合医療に取り組んでいます。糖尿病、心臓血管病、婦人病、神経痛、アトピー性皮膚炎、アレルギー、自律神経失調、ホルモンバランスなど、また定期検診、婦人科検診、栄養指導など、日本語でお気軽にご相談ください。各種健康保険の適応あり。
☆講演やワークショップ、執筆の依頼も承っております。
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