Friday, December 15, 2017

危険!誰にでも買える市販薬、使う前に副作用に要注意。

風邪に、頭痛に、湿疹に。。。医者に行かずにスーパーで手軽に買える市販薬。みなさんはどんな時にどんな市販薬を利用されていますか?医者が処方する処方薬に比べて効能が弱いとはいえ、やはり副作用は必ずあり、アメリカの厚生省であるFDAが市販用に認可したから安心とは限りません。また、市販薬の多くは対症療法、つまり症状を一時的に抑えることを目的としたものがほとんどで、そもそもの原因を突き止めずに長期にわたって使用しているとその副作用で難治化してしまうなんてことにもなりかねないのです。そこで、患者さんたちがよく購入している市販薬の中からDrチカコが「危険な市販薬」を厳選!なぜ危険なのか、そのメカニズムを解説し、代わりとなる自然療法を紹介します。

#1:アレルギー鼻炎用の点鼻薬
使用頻度が高いのがFlonase。ところがFlonaseにはステロイド剤が入っています。アレルギー鼻炎とは、鼻の粘膜にくっついたアレルゲンを取り除こうと粘膜が炎症を起こしている状態です。毛細血管を広げ、マクロファージなど様々な白血球、炎症タンパク質を鼻粘膜に召集し、鼻水を出してアレルゲンを駆除しようとしてくれているのです。ご存知の方も多いですが、ステロイド剤は免疫抑制剤。アレルゲン駆除のために働く自己免疫の機能を不能にして、粘膜の腫れや鼻水といった反応を抑えてしまいます。つまり自身の体を弱体化させて反応できなくしているわけです。そんなことを続けていると鼻粘膜はやがて萎縮し退化していきます。アレルギーに悩む方は、体質改善をおすすめします。甘いものや乳製品、化学調味料、油物の取りすぎ、お酒やタバコ、睡眠不足、ストレス過多などは体を炎症体質にします。そして接触する様々なものに過剰反応するのです。野菜中心の健康的な食事、水分補給、十分な休息と気分転換を心がけると体内の炎症が沈静して過剰反応もやがて消えていきます。

#2:かゆみ止めの塗り薬
一般的なHydrocodoneをはじめ、かゆみ止めの塗り薬のほとんどがステロイド剤。赤み、かゆみ、カサカサ、ジュクジュクなど、これら全てが体の免疫反応です。免疫反応には必ず理由があり、原因不明の湿疹やアトピー性皮膚炎なんてものはありません。慢性的にいつも同じところが痒くなるという場合はカビ感染が疑われます。カビを取り除こうと皮膚が炎症を起こしているのに、そこへステロイド剤を塗ると皮膚は免疫不能となり、赤み、かゆみ、カサカサ、ジュクジュクが一瞬で無くなくなります。あたかも治ったようなに見えますが、免疫不能に陥った皮膚にはカビがさらに繁殖。アトピー皮膚炎患者が長期のステロイド塗布で全身アトピーへと重症化していく理由がうなづけます。皮膚のかゆみには温めたお酢の湿布が効果的。お酢の酸がカビと感染した皮膚細胞を破壊します。皮膚表面が爛れているときは沁みて痛いですが、そこを乗り切れば治癒とともに日に日に沁みなくなっていき、やがて健康な皮膚に入れ替わります。

#3:解熱剤、鎮痛剤

誰もが一度は服用しているのではないかというくらいアメリカで一般に普及しているTylenol。脳の体温調節中枢に働いて解熱を、また脳を麻痺させて鎮痛を促します。ベビータイレノールなど赤ちゃん用もあるので安心な市販薬かと思いがちですが、実はとても怖い薬。主要成分アセトアミノフェンに強い肝毒性があり、体の解毒機能を超えた量を服用すると急性肝不全を引き起こします。お酒やカフェインなど肝臓での解毒に負担がかかっている時に同時に服用することはさらに危険で、急性肝不全から死に至ることも稀ではありません。こんなに毒性の強いアセトアミノフェンですが、実は様々な市販薬に含まれていて、日本でおな馴染みのエキセンドリンやノーシンなどの主成分もアセトアミノフェン。発熱もまた体の免疫反応。人間の体は体温が下がると免疫が下がり、風邪ウイルスなどに侵略されやすくなり、逆に体温が上がると体内に侵略したウイルスや菌は死滅します。つまり発熱は免疫反応であって、病気ではなく、そもそも解熱する必要もないのです。高熱であまりにも体が辛い場合は、氷まくらで頭や首の後ろを冷やします。それでも熱が下がらない場合は、冷たい水で絞った木綿の靴下を履いて、その上から厚手の毛糸の靴下を履いて寝てください。朝には熱が下がっていますよ。鎮痛剤として服用している人は、痛みの原因を突き止めることこそが大切です。原因の多くは肩や首のこりからくる血行障害だったり、水分不足による脱水症状だったり。あるいは睡眠不足やストレスが原因であったりします。毎日のストレッチや生活習慣で改善するケースがほとんどです。
アメリカの市販薬市場は330億ドル、換算すると36兆円。処方箋薬市場をも超える勢いで成長しているそうです。仕事に学校に息つく暇もない毎日で、寝込むわけにいかない。そんな時に、飲んだり塗ったりすれば症状が消える市販薬は確かに手軽です。でも副作用は必ずあり、危険が隣り合わせであることを心に留めて慎重に使って欲しいと願います。症状は体からの悲鳴です。耳を塞がず向き合ってこそ、真の健康管理ができるのです。

千賀子・ハーパー
自然医学(ナチュロパシー)を専門とするオレゴン州認定のファミリードクター。副作用をともなう製薬を極力さけ、身体にやさしい自然療法で心身ともに真の健康をめざす統合医療に取り組んでいます。糖尿病、心臓血管病、婦人病、神経痛、アトピー性皮膚炎、アレルギー、自律神経失調、ホルモンバランスなど、また定期検診、婦人科検診、栄養指導など、日本語でお気軽にご相談ください。各種健康保険の適応あり。

☆講演やワークショップ、執筆の依頼も承っております。

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